シンガポール移住後に、お金や投資について勉強する機会があり、自分の勉強と将来の蓄えのために株式投資を始めようと思いました。
今回は、シンガポールで株式投資を始めるための証券口座の開設をしてきたお話です。
シンガポールでは株式投資の利益が非課税!
なぜ日本にいたときではなく、シンガポールにいるときに株式投資を始めようと思ったかというと、シンガポールでは、株式投資で得た利益が非課税だからです。
日本では株式投資の利益に対して、約20%の所得税が課せられているので、100万円の利益が出ても、手取りでは80万円程度になります。
それが、シンガポールでは、100万円すべてが手元に残ることになります。
こういったことからも、シンガポールにいるうちに株式投資を始めるメリットがあります。
シンガポールで株式投資の始め方
「株式投資に興味はあるけど、いざ始めてみようとなると何をすればいいのかわからない」という方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
私もそうでした。
しかも、株式投資を始めようと思ったのが、日本ではなくシンガポールだったので、いろいろとハードルがあるのではないかと不安でした。
しかし、実際に調べてみると、案外簡単に株式投資をできることがわかりました。
まずは、ざっくり株式投資のやり方を説明します。
- 証券会社に口座を作る
- 作った証券口座にお金を入れる
- 買いたい株を決めて、実際に購入する
- 保有して配当をもらったり、適当なタイミングで売って利益を得る(損失が出る可能もある)
ざっくり言うとこんな感じですね。これは日本でもシンガポールでも基本は一緒ですね。
おそらく他の国でも基本は同じでしょう。
この記事では、1番最初の「証券会社に口座を作る」をシンガポールでやってみたので、その方法を紹介します。
証券会社とは
私も勉強するまでは、そもそも証券会社が何なのよくわかっていませんでした。
株式などの購入は、単純にお金を払えば買えるわけではなく、「証券口座」という株式などを購入する専用の口座からしか売買ができないようです。
証券会社は、そんな株式などを購入するために必要な専用口座を作れる金融機関です。なので、一般の銀行とは役割が異なるのですね。(一部の銀行では通常の預金口座と証券口座の両方を作ることができます。)
シンガポール在住の方は、DBSやOCBC、UOBなどの銀行口座を持っている方がほとんどだと思いますが、こういった銀行口座だけでは、株式の購入はできないのです。
シンガポールで証券口座を作れる銀行・証券会社
シンガポールで証券口座を作れる金融機関はたくさんあります。
DBS Vickers, OCBC Securities, UOB Kay Hian, Maybank Kim Engといった銀行系列の証券会社や、Standard Chartered Bank(スタンダードチャータード銀行)あたりがメジャーどころでしょうか。
みずほやMUFGなど日系銀行の証券会社もあるようです。
いろいろな金融機関がある中、私は『Standard Chartered Bank (スタンダードチャータード銀行)』で証券口座を作りました。
なぜ スタンダードチャータード銀行にしたかというと、株式の売買手数料が安かったのと、リバプールのスポンサーになっているので、なんとなくかっこよかったからです。
株式投資をするときは「買うとき」と「売るとき」の両方で手数料がかかりますので、手数料の安さは証券口座を開設するときに注意してみてください。
証券口座開設に必要なもの
証券口座開設時に必要になるものは、通常の銀行口座開設と同じでした。(スタンダードチャータード銀行の場合)
すでに銀行で口座を持っている方はご存じかと思いますが、念のためリストアップしておきました。
銀行に行く前に準備するもの
- パスポート
外国人がシンガポールで銀行口座を開設するためには、パスポートが必要になります。 - シンガポールの滞在許可証
就労許可証(Employment PassやS Pass)や配偶者・家族ビザ(Dependant’s Pass)、学生ビザ(Student Pass)など、合法的にシンガポールに滞在していることを証明するために、滞在許可証が必要になります。 - 住所証明書類
届出住所に本人が本当に住んでいることを証明するための書類が必要になります。口座開設者の氏名と住所が記載されたものが必要になります。
SP(電気・ガス・水道サービス)や電話料金の請求書などがあればOKです。 - 最低預金額分の現金(1,000SGD程度)
シンガポールの多くの銀行では、普通預金口座には最低預金額が設定されており、預金残高がこの金額を下回ると、毎月、口座維持手数料が取られます。最低預金金額は1,000SGD程度のところが多いので、それくらいの現金を用意して、口座開設に行っていただくのがいいと思います。
証券口座開設の方法
証券口座の開設は、銀行や証券会社の支店に行って、窓口でお願いしましょう。それが確実です。
私はRaffles Place駅近くにあるStandard Chartered Bank Battery Road Branchに行ってきました。
窓口で、「個人のアカウントを開設したい」と併せて「Brokerage Account(証券口座)も作りたい」と言いましょう。
係りの方から「Brokerage Accountはどの通貨にする?」と聞かれますので、株式を購入したい国の通貨を指定しましょう。
私は、シンガポールドル、アメリカドル、日本円の3つの口座を作成しました。証券口座の作成や口座維持に手数料はかからなかったと思いますが、不安な方は念のため確認してみてください。
証券口座の申し込み時に、アンケートの記入を求められます。
アンケートの中に、投資の経験や金融関連の業務に従事した経験を聞かれる項目があります。これは、株式投資などはリスクのあるものなので、その点を理解しているかなどを確認するものだと思います。
何かこのアンケート結果によっては、証券口座の開設を断られるのかと思いましたが、株式投資は初めてなど正直に回答しました。結果、特に問題なく口座開設できたので、ほっとしました。
取引はすべてオンライン
今回、スタンダードチャータード銀行で普通預金口座、シンガポールドルの証券口座、アメリカドルの証券口座、日本円の証券口座と4つの口座を開設しました。
証券口座の取引はすべてオンラインになっていて、口座開設時にログインの方法やスマホアプリの紹介をされました。
普通預金口座は、希望すればキャッシュカードを発行してくれるようですが、手数料がかかるとのことだったので、カードなしでオンライン取引のみにしました。
なぜスタンダードチャータード銀行(SC)の普通預金口座が必要かというと、SCの証券口座に入金するために、一度SCの普通預金口座を経由する必要からです。
UOBの口座→SC普通預金口座→SC証券口座→株式購入
というお金の流れになるようです。
証券口座への入金、株式の購入など、すべての取引がパソコンやスマホでオンラインでできるようになっています。株式購入の詳細については、別の機会にご紹介しようと思います。
まとめ
- シンガポールでは株式投資の利益に税金がかからない
- 株式投資を始めるためには証券口座が必要
- 証券口座開設は、証券会社や銀行でわりと簡単に開設できる
- 取引はオンラインでできる
シンガポール在住で株式投資に興味のある方、証券口座を開設しようと考えている方の参考になれば幸いです。